文化4.文化遺産とコミュニティ国内シンポジウム

みんぱく公開講演会

アニメ『聖地』巡礼―― サブカルチャー遺産の現在
日程
2019年11月15日(金)
時間
18:30~20:40(開場17:30)
定員
600名
会場
日経ホール
 
参加費
無料 ※手話通訳あり
主催
国立民族学博物館、日本経済新聞社
シンポジウムの記録

「遺産観光におけるバーチャリティ」

テーマ設定のきっかけとなった「文化遺産の人類学」について述べたあと、この分野が直面する課題として、不可視の実態の問題を提起する。すなわち、インターネット上でおこなわれる不可視のコミュニケーションとその表面化のプロセスを、どのように把握すればよいのか、この問題に関わって、総合対論では文化の概念についても議論する。
飯田 卓
(いいだ たく)
国立民族学博物館・教授。有形のものを修復によって保存するという従来の文化遺産学をのり越え、人びとの実戦の反復によって有形無形の文化を次世代にひき継ぐという「文化遺産の人類学」を提唱している。著書に『海を生きる技術と知識の民族誌――マダガスカル漁撈社会の生態人類学』(2008年、世界思想社)、編著に『文明史のなかの文化遺産』(2017年、臨川書店)などがある。

「聖地巡礼のライビリエンス ―現在日本における旅・キャラクター・物語」

アニメや漫画の舞台となった場所を巡る「聖地巡礼」は、2000年代以後に大きく展開する。聖地の中には、地方の自治体や企業を巻き込み、国際的な観光地に成長する一方で、ファンと地域社会が物語を超えた新たな関係性を築くケースもみられる。地域社会の実情に対応した関係性の深化に注目しながら、聖地の現在を考えていきたい。
川村 清志
(かわむら きよし)
国立歴史民俗博物館・准教授。学術博士。日本の祭礼や民俗芸能を中心に、フィールドワークに基づく研究を続けてきた。メディアによる文化表象への関心から映像文化の批評やドキュメンタリー制作も行う。主な作品に『明日に向かって曳け――石川県輪島市皆月山王祭の現在』(DVD監督、2016年)、『石川県輪島市山王祭フォトエスノグラフィー準備編』(川村清志・倉本啓之編、2018年)などがある。

「アニメのある景観――中国地域の客家文化継承をめぐって」

最近、台湾や中国本土では、景観デザインにアニメ・キャラクターをとりいれるという、新たな動きがみられる。この動きは、民族の文化遺産が失われるという危機と深くかかわっている。中華圏ではアニメはどのようにとらえられているのか。アニメを景観デザインとして使うことでどのような効果が期待されているのか。客家と呼ばれる人々を事例として、この問いに答えていきたい。
河合 洋尚
(かわい ひろなお)
国立民族学博物館・准教授。中国南部における文化的景観の創出について、人類学の視点から調査研究を行っている。近年は環太平洋の漢族、なかでも客家と呼ばれる集団を調査の対象としている。著書に『景観人類学の課題――中国広州における都市環境の表象と再生』(2013年、風響社)、『客家――歴史・文化・イメージ』(2019年、現代書館)などがある。
プログラム
17:30
開場
18:30
開会 : 藤井 達郎(日本経済新聞社常務執行役員・大阪本社代表)
18:35
挨拶 : 吉田 憲司(国立民族学博物館・館長)
18:40
概要説明 : 飯田 卓(国立民族学博物館・教授)
19:00
講演1:川村 清志(国立歴史民俗博物館・准教授)
19:25
講演2:河合 洋尚(国立民族学博物館・准教授)
19:50
休憩
20:05
パネルディスカッション:川村 清志×河合 洋尚× 司会・飯田 卓
20:40
終了