About Us国立民族学博物館 特別研究について

特別研究について

特別研究は、平成28年度から始まった第3期中期目標期間の6年間を通じて、「現代文明と人類の未来―環境・文化・人間」を統一テーマに、現代文明が直面する喫緊の諸課題に対して解決志向型のアプローチにより実施する国際共同研究です。
近現代のヨーロッパに発する科学・技術、政治・経済制度、社会組織、思想などからなる西欧文明は、世界の多くの国と地域に影響を与え、科学・技術の発展は、人類の生活と社会を豊かにすると信じられてきました。しかし、人口増加、環境破壊、戦争、資源枯渇、水不足、大気汚染など、大きな負の代償を人類社会にもたらしているとも言えます。特に環境問題と人口増加は、解決を要する大きな課題です。前者は、生活空間・食料資源・生物の多様性から、戦争・公害・地球温暖化・災害など、人間生活のあらゆる面に影響を及ぼしています。後者は、2060年には100億人を超え、2100年には地球の人口支持力(環境収容力)120億人に近づく一方、先進国では少子高齢化が進み、家族や人間集団の維持・存続に多くの問題をもたらしています。このような状況において、文明に対応してきた現地社会の「知」から現代文明を問い直すために、特別研究を現代の人類社会が直面する諸課題の分析と解決を志向する研究として位置づけ、環境問題や人口をめぐる地球規模の変動について直接的・間接的に起因する対立軸となる文化現象を設定します。グローバル空間・地域空間・社会空間が構成する多層的生活空間における現代的問題系としてアプローチすることで、旧来の(伝統的な)価値から、いかに多元的価値の共存を保障する社会を創成することができるかを解明し、人類社会にとって選択可能な問題解決を志向する未来ビジョンを提出することをめざします。
第三期中期計画
2016年6月-2019年3月
1. 環境問題と生物多様性
生物・文化的多様性の歴史生態学 ―稀少動物・稀少植物の利用と保護を中心に― 池谷 和信人類文明誌研究部 教授 岸上 伸啓学術資源研究開発センター 教授
2017年4月-2020年3月
2. 食糧問題とエコシステム
食料生産システムの文明論 野林 厚志学術資源研究開発センター 教授
2020年4月-2023年3月
3. 文化衝突と多元的価値
グローバル時代における文化衝突と多元的価値共創社会の可能性(仮題) 西尾 哲夫グローバル現象研究部 教授
2019年4月-2022年3月
4. 文化遺産とコミュニティ
デジタル技術時代の文化遺産におけるヒューマニティとコミュニティ 飯田 卓人類文明誌研究部 教授
2018年4月-2021年3月
5. マイノリティと多民族共存
パフォーミング・アーツと積極的共生 寺田 吉孝学術資源研究開発センター 教授
2021年4月-2024年3月
6. 人口問題と家族・社会
家族をめぐる国家と社会――家族政策の軌跡と展望(仮題) 森 明子グローバル現象研究部 教授
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